消防庁によると、日本では、救急搬送が年間560万人、そのうち64%が発作などの急病が原因で搬送されますが 意識不明の場合や認知症などで医師との意思疎通が困難な場合もあります。 意識の無い もしくは朦朧とした状況で、 「氏名、緊急連絡先、生年月日、病気の既往歴・現病歴、アレルギー、服薬している薬名、あるいは臓器提供の意思など」の情報を提供するのは なかなか困難な事です。 IOS11をインストールしたiphoneでは、 そんな緊急時に ロック画面を解除しなくても メディカルIDに事前に登録した情報を 第三者に公開する事が可能ですが、 医療現場での認知度は少なく また携帯の操作を無断でして良いのか分からず、 現状 日本では あまり活用されてはいない印象があります。 Apple社が医療情報を持ち歩けるようにした機能が、活用されないことは せっかく登録を試したユーザーにとっても 残念なことのように思えます。 何故、 医療現場で 活用されにくいのでしょうか? それは医療機関の治療は学会のガイドラインに沿って決められている為 それ以外の手順は行いにくいこと、 そしてメディカルIDは個人が自由に記載したものであり 厚生労働省公認ではないので、「医師が発行した診断書」のような信用度が高いものとして扱えないという理由が挙げられます。 それでも駆けつけてくれた救急救命士に 自分の情報を伝えたいという思いを持つ方々もいるはず。 いちばん気が付いて貰えそうなのは やはり 救急医療を示すスター・オブ・ライフが刻印された 「メディカルアラートジュエリー」を身に付けておく、 或いは ヘルプマークに 何らかのメッセージを記載をしておくぐらいでしょうか。 では 実際 記載(刻印)するにあたって、 救急救命士や医療機関からの視点での 有用な情報は何でしょうか? 救命医の先生に相談に乗って頂いたところ、 「氏名・生年月日・現病歴・アレルギー・緊急連絡先・かかりつけの病院名」とのことでした。 気が付いて貰えなければ 個人の安心感を満たすだけの結果になるかもしれませんが、それでも体調面で外出するのが心配な方には 心強い支えになる方法だと思えます。 もっと日本でも Medical ID Jewelryの認知度が上がると良いですね。
